大切に集めてきた推しグッズを手放そうと思ったとき、
「せっかくお金をかけて集めたのだから、できるだけ高く売りたい」
「今は値段がつかなくても、いつか高く売れるかもしれない」
「安い金額で売ってしまったら、もったいない気がする」
このように感じる方も多いのではないでしょうか。
推しグッズには、購入した金額だけでなく、ライブへ行った思い出や、発売を楽しみに待っていた時間、推しを応援していた気持ちが詰まっています。
だからこそ、簡単に手放せないのは当然のことです。
しかし、自分にとっては大切な「お宝」でも、中古市場では思っていたほど値段がつかないことがあります。
今回は、実際にお客様と大量の推しグッズを買取店へ持ち込んだ体験をもとに、推しグッズが売れない理由や、「高く売れるかもしれない」と持ち続けることについて考えてみたいと思います。

- 一人暮らし女性のお片付け専門家(訪問実績1,000回以上)
- 整理収納アドバイザー1級・インテリアコーディネーター
- 一人暮らし女性専門お片付けサービス「おへやアレンジメント」代表
- TBS「櫻井・有吉 THE夜会」出演(お片付けの専門家として出演)
- KADOKAWA出版「ひとり暮らしかんぺきBOOK」の監修
- 天馬株式会社オフィシャルアンバサダー
推しグッズを買取店に持ち込んでも値段がつかなかった
先日、お片付けをサポートしているお客様と一緒に、推しグッズを中古買取店へ持って行きました。
持ち込んだのは、8人組人気グループのグッズです。
うちわが約50本、そのほかにもバッグやぬいぐるみ、キーホルダーなど、長い時間をかけて集めてきたたくさんのグッズがありました。
うちわだけでもかなりの本数があったため、私も心のどこかで、
「これだけあれば、少しはまとまった金額になるかもしれない」と思っていました。
ところが、実際には、値段がつきませんでした。
どのグッズも、お客様が大切に保管してきた物です。購入したときには、もちろん一つひとつにお金がかかっています。
それが買取店へ持って行った途端、金額にならない。
査定結果を見たときは、私自身も少しショックを受けました。
推しグッズが売れない理由は「人気がないから」とは限らない
人気のあるグループだからといって、すべてのグッズが高く売れるとは限りません。
中古品の買取価格は、「購入したときにいくらだったか」ではなく、現在その商品を欲しい人がどれくらいいるかによって決まります。
たとえ多くのファンがいるグループでも、同じグッズを持っている人が多く、すでに中古市場に大量の商品が出回っていれば、買取価格は低くなります。
特に、ライブのうちわやバッグ、キーホルダーなどは、販売数が多いグッズです。
同じ時期にファンになった人の多くが購入し、推しが変わったり、ファンを卒業したりしたタイミングで、一斉に手放す可能性があります。
その結果、欲しい人の数に対して売りたい人や在庫の数が多くなり、値段がつきにくくなるのです。
「人気のグループだから高く売れる」とは限らず、人気があるからこそ、中古市場にグッズがあふれている場合もあります。
自分にとっての「お宝」と中古市場での価値は違う
私は今、『それ、死後もお宝ですか?』という本を読んでいます。
その中に、「お宝感と市場価値」という考え方が出てきました。
この言葉を読んだとき、推しグッズの買取体験と重なり、とてもしっくりきました。
自分にとっては、何年もかけて集めた大切なお宝。
ライブ会場で並んで購入したうちわも、バッグも、限定のぬいぐるみも、当時の自分にとっては特別な物だったと思います。
しかし、自分が感じているお宝としての価値と、中古市場で売買されるときの市場価値は、同じではありません。
推しグッズを手放すときには、次の3つの価値が絡み合っています。
- 購入したときに支払った金額
- 自分にとっての思い出や感情の価値
- 中古市場で売れる現在の金額
持ち主にとっては、
「購入したときに支払った金額」
+
「自分にとっての思い出や感情」
が、その推しグッズの価値になりがちです。
一方、中古市場での価格には、持ち主の思い出や感情は反映されません。
そのため、自分が感じている価値と、実際の買取価格との間に、大きな差が生まれることがあります。
中古市場での価格は、持ち主がどれだけ大切にしてきたかではなく、今そのグッズを欲しい人がどれくらいいるかによって決まります。
1万円で購入したグッズだからといって、中古市場でも1万円で売れるとは限らないのです。
「いつか高く売れるかも」が収納を圧迫していませんか?
推しグッズを手放せずにいる方の中には、「今売ったら安いけれど、もう少し待てば高くなるかもしれない」
と思っている方もいるかもしれません。
もちろん、将来的に価値が上がるグッズもあると思います。
限定品や生産数が少ない物、人気が高まったメンバーの過去のグッズなどは、値段が上がる可能性もあります。
ただし、すべての推しグッズが高くなるわけではありません。
私の経験上では、発売からあまり時間がたっていない物や、話題になっている時期のグッズのほうが、買い手が見つかりやすい傾向があります。
いつか高く売れるかもしれないと思いながら、何年もクローゼットや押し入れに入れたままになっている場合、そのグッズは今の暮らしの中で本当に大切にされているでしょうか。
大量の推しグッズを保管し続けることで、
- クローゼットに洋服が入りきらない
- 新しい推しのグッズを収納できない
- 収納ケースが増えて部屋が狭くなる
- グッズを見るたびに整理しなければと思う
- 買取価格を調べることを後回しにし続ける
このような負担が生まれることもあります。
グッズそのものには値段がつかなかったとしても、そのグッズが占めている収納スペースには価値があります。
「高く売れるかもしれない」という期待のために、今の暮らしが使いにくくなっていないか、一度考えてみてもよいかもしれません。
推しグッズとうまく付き合う方法
高く売れなかったら、持ち続けたいかを考える
推しグッズを整理するときは、「いくらで売れるか」だけではなく、
「高く売れなかったとしても、これからも持ち続けたいか」
と考えてみてください。
例えば、「500円にしかならないなら、持っていても仕方がない」
と感じるのであれば、本当はそのグッズを残したいのではなく、購入したときに支払ったお金を取り戻したい気持ちが強い可能性があります。
しかし、購入時に支払ったお金は、グッズだけに支払ったものではありません。
購入したときのワクワクした気持ち。推しを応援する楽しさ。ライブへ行った思い出なども含めて、その時点ですでに受け取っているものがあります。
高く売れなかったからといって、購入したことが失敗だったわけではありません。
そもそも、推しがいて、その存在を応援できること。好きなグッズを選び、購入できること自体が、とても豊かな経験なのだと思います。
推しを愛でることができる健康な自分がいて、グッズを購入できるお金があった。
そのグッズがあったから楽しかった時間があるのなら、すでに十分な役割を果たしてくれたとも考えられます。
推しグッズを手放しても思い出までなくなるわけではない
お片付けサポートを行って、推しグッズを手放したお客様が何組かいらっしゃいますが
共通していたのが、「あのときグッズを手放したけれど、全く後悔していない」と話していました。
本当に大切にしたいグッズを選び、ペンラやぬいぐるみ、雑誌類を思い切って手放しました。
現在は別の推しがいて、厳選したグッズをスッキリと飾ったお部屋で暮らされています。
以前の推しグッズを手放したからといって、そのとき推しを大切に思っていた気持ちまでなくなるわけではありません。
当時、大好きだったことも、応援していた時間も、本物です。
ただ、人の気持ちや暮らしは少しずつ変化します。
過去に大切だった物と、今の自分が大切にしたい物が同じでなくても問題ありません。
昔の推しを手放すことは、過去の自分を否定することではなく、今の自分が大切にしたい物を選び直すことなのだと思います。
推しグッズを手放すか迷ったときの分け方
大量の推しグッズがある場合、最初から「残す・捨てる」の二択で考えると、判断が難しくなります。
次の3つに分けて考えてみましょう。
1.今も見ると嬉しい推しグッズ
見ると元気になれる物や、これからも飾りたい物、思い出として大切に残したい物は、無理に手放す必要はありません。
箱に入れたまま保管するのではなく、飾る場所や収納する範囲を決めて、大切に持ち続けましょう。
例えば、
「この棚に飾れる分だけ」
「この収納ケース一つに入る分だけ」
と範囲を決めると、大切な物を選びやすくなります。
2.売りたい推しグッズ
売りたい物は、「いつか売る」のままにせず、期限を決めます。
「今月中に買取店へ持って行く」
「〇月末までフリマアプリに出品する」
「3か月売れなかったら価格を下げる」
など、具体的な期限と出口を決めておくと、収納したまま何年も経ってしまうのを防げます。
3.高く売れるなら手放したい推しグッズ
「高く売れるなら手放したい」と思うグッズについては、「希望する金額で売れなくても、今後も持っていたいか」を考えてみてください。
高く売れないなら持っていたくないと感じる場合は、買取価格よりも、収納スペースが空く価値を優先してもよいかもしれません。
手放すことで、新しい推しのグッズを飾る場所ができたり、洋服が取り出しやすくなったりすることもあります。
手放さずに残すと決めた推しグッズは、ただ保管するのではなく、見やすく、取り出しやすい形で大切に収納しましょう。
推しグッズが手放せない心理や、増えすぎたグッズの整理・収納方法については、関連記事「推し活グッズの収納でお困りの方へ!手放せない原因と解決方法をご紹介」で詳しく解説しています。
推し活グッズの収納でお困りの方へ!手放せない原因と解決方法をご紹介
買取価格がつかなくても推しグッズの価値はなくならない
今回、推しグッズを買取店へ持ち込んで分かったのは、自分にとってのお宝と、中古市場でのお宝は違うということでした。
値段がつかなかったからといって、そのグッズが無価値だったわけではありません。
推しを応援していた時間や、グッズを手に入れたときの喜び、大切にしてきた思い出の価値は、買取金額では決まりません。
しかし、「いつか高く売れるかもしれない」という理由だけで、今は大切にできていない物を持ち続ける必要もないということに気づかされました。
過去に大切だった物と、今の自分が大切にしたい物は、同じでなくても大丈夫です。
今の自分が本当に残したいグッズを選び直すことで、好きな物をもっと大切に飾れるお部屋になることもあります。
大量の推しグッズが収納を圧迫していると感じたら、まずは一つひとつの買取価格を調べる前に、
「これは、今の私も持っていたい物?」と、自分に問いかけてみてください。
その答えが、これから大切にしたい推しグッズを選ぶヒントになるはずです。
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