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暮らし始めた当初は、そんなにモノが多くなかったのに、長年住み続けていたら物の量が手に負えないくらいになってしまった・・・。
そんなお悩みを抱えて、私のお片付けサービスにご依頼いただく方が多くいらっしゃいます。

私自身も片付けが苦手だったので、持ち物が自分の手に負えなくなった時の絶望感が分かります。
この状態から脱出するためには、お片付けをすることがもちろん大切ですが、その前に、片付けができる人はどうしてこんな状態にならないのか?を知り、片付けができる人の考え方を自分の中に取り入れる必要があります。

今回のコラムでは、自宅に物が多くて困っている片付けが苦手な方の思考と片付けが得意な人の思考を比較しながら、モノを減らす考え方をお伝えします。

このコラムを書いた人
成島理紗
  • 一人暮らし女子のお片付け専門家
  • 整理収納アドバイザー1級・インテリアコーディネーター
  • 一人暮らし女性専門お片付けサービス「おへやアレンジメント」代表
  • KADOKAWA出版「ひとり暮らしかんぺきBOOK」の監修
  • 天馬株式会社オフィシャルアンバサダー
  • 一人暮らし女性宅の訪問件数は500件超
  • 趣味は収納グッズの情報収集と旅行

モノを整理する基準

まず、一つ目はモノを整理するときの基準について。
お片付けをするとき、要る物と要らない物を精査します。
しかし、片付けが苦手な人はそのときの基準に特徴があります。

片付けが苦手な人は、モノを整理するときに

まだ使えるから取っておきます!

という考え方を持つ人が多いです。

「え?それが普通じゃないの??」と思いませんでしたか?

実は、片付けが得意な人は違います。

片付けが得意な人は、モノを整理するときに

まだ使えるけれど、1年以上使っていないから、一回手放そう!

と考えます。

私の場合ですが、その事実を知ったとき、正直「もったいない」し、「あとで使うことになったらどうするんだろう」と思いました。

しかし、「もったいない」に関しては、よくよく考えてみると、1年以上使っていない物の中に、今の自分にとって大事な物が埋もれて、結局自分のしたい暮らしができていない方が人生もったいないことに気が付きました。

そして、「あとで使うことになったらどうするんだろう」に関しては、無くなってしまうことが怖くて、捨てられない本を40冊以上スキャンしたこともありましたが、スキャンしてからそれ以来一度も見ていません。

つまり、あとで使うかもと思った物は永遠に使うことは無いということです。

まずは、1年以上使っていないか?で判断し、もったいないと脳が認知する前にゴミ袋にいれましょう。
3秒で判断です。

部屋が散らかったときの対応

次に、お部屋が散らかったときの対応について。

片付けが苦手な人は、お部屋が散らかってきたときに

収納グッズを買って、モノをまとめよう

とします。

そうじゃなきゃ入れる場所が無い!と思いますよね。

しかし、片付けが得意な人は、

今ある収納の中に持ち物が納まるように、まずはモノを減らそう

という考え方になります。

今までの経験を思い出してみて欲しいのですが、収納グッズを買って、片付いたことはありますか?
私は過去に、リバウンドしてしまって、自分は収納グッズを選ぶのが下手なんだ・・・という思考に陥っていました。

しかし、このパターンの場合は、収納グッズを選ぶのが下手なのではありません。ただ単純にモノが多いのです。
物が増え続けたら、どんなに優秀な収納グッズを選んでも収納物に合わなくなります。

収納グッズを買うことは、一回り大きなサイズの服を買って着やせして見えるのと似ています。
そのときは一見痩せていい感じに見えるかもしれないけれど、根本が変わっていないので、着痩せに任せすぎて、結局根本はどんどん太っていきます。

実は今のは私自身の話なのですが(笑)

お部屋も同じで、新しく買った収納グッズに詰め込んで、一時期は良い感じに見えたとしても、結局どこかでモノを減らさないと、物が増殖し最終的に自分1人では手に負えなくなります。

新しい何かを買ったら、収納を増やすのではなく、入るスペース分の物を減らしましょう。

買い物をするときの基準

買い物をするときにも、思考の違いが表れます。

買い物をするときに、物が増えやすい人は、

あったら便利そう!可愛い!

という直感で購入します。

しかし、物が増えない人は

家にある物で代用できないかな?

と考えます。

典型的なのが、洗剤。
お風呂洗い用とかシンク用とか、洗剤には色々種類がありますが、家の中は基本的に中性洗剤があればカバーできます。

食器も同じ。
ひとつの食器でサラダ用やスープをカバーできるものを選んだり、小鉢と醤油皿を兼用できるものにしたり、一つのもので多用途に使えるものを普段から見つけるようにすると、物が増えません。

余白を見た時の感性

片付けがうまくいって、隙間ができた時の考え方にも違いがでます。

片付けが苦手な人は、空間に隙間ができたり、収納ボックスが空になると

ここに何を入れたらいいかな?

と考えます。

しかし、片付けがうまくいく人は

余白を楽しもう

とします。

空いた場所に観葉植物や間接照明を飾ろう、とか、物が新しく増えたとき入るように未来のための余白にしよう、というイメージです。
箱(収納グッズ)が空になったときは、箱も捨てます。収納が増えると物が増えることを知っているからです。

何かを入れたいと考えるのではなく、空間(余白)のゆとりを意識しましょう。

まとめ

今回のコラムでは、物が増える人と物が少ない人の思考についてをお伝えしました。

最初から、物が少ない人の思考を自分の中に取り入れるのは難しいので、まずは考え方の違いを知ることからスタートしていきましょう。

自分にはできない・・・と思っても大丈夫です。
できないと感じられていることは、自分との違いが頭の中にしっかりインプットできている証拠です。

片付けができるようになりたい気持ちが強いほど、ふとしたときに、物が少ない人はこう考えているんだよな~と思いだすだけで、だんだんと思考が引っ張られて、ちょっとずつ変わっていくことができます。