久しぶりに実家へ帰ったとき、実家ってこんなに荷物があったっけ?と感じたことはありませんか?
私はあります。「相変わらず、すごい荷物の量だな・・・」と。
- このままだと親が転びそうで心配
- 片付けたいけれど、どこから手をつければいいかわからない
- 親に声をかけると、いつも揉めてしまう
そう思いつつ、なんとなく見て見ぬふりをしてしまう。
でも、心のどこかで「そろそろやらなきゃいけない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実家の片付けは、普通の片付けとは違います。
実家の片付けは、物の量だけでなく、親御様の気持ちや、これまでの暮らし、家族の関係も関わってくるからです。
この記事では、実家の片付けはどこから始めるとよいのか、親と揉めずに進めるコツ、そして一人で難しいときにプロへ相談する選択肢についてお伝えします。

- 一人暮らし女性のお片付け専門家(訪問実績1,000回以上)
- 整理収納アドバイザー1級・インテリアコーディネーター
- 一人暮らし女性専門お片付けサービス「おへやアレンジメント」代表
- TBS「櫻井・有吉 THE夜会」出演(お片付けの専門家として出演)
- KADOKAWA出版「ひとり暮らしかんぺきBOOK」の監修
- 天馬株式会社オフィシャルアンバサダー
実家の片付けが難しい3つの理由
1. 長年の物が積み重なっている
実家には、何十年分もの物が少しずつ積み重なっています。
いただき物、昔の書類、使っていない食器、古いタオル、衣類、家電、思い出の品など、一つひとつは小さくても、家全体で見るとかなりの量になります。
特に、収納の中は外から見ただけでは分かりません。
部屋は一見きれいに見えても、押し入れや戸棚、納戸を開けてみると、物がぎっしり入っていることもあります。
そのため、実家の片付けは「少し片付ければ終わる」「丸一日本気を出せば何とかなる」と思って始めると、想像以上の物量に戸惑ってしまうことがあります。
実家の片付けが難しいのは、今見えている物だけでなく、長年しまい込まれてきた物まで一つひとつ確認する必要があるからです。
2. 親と子どもで考え方が違う
実家の片付けが難しい大きな理由の一つが、親御様と子ども世代の考え方の違いです。
子ども世代は、
「これはもう使っていないのでは?」
「危ないから床の物を減らしたい」
「今のうちに整理しておきたい」
と思います。
一方で親御様は、
「まだ使える」
「もったいない」
「いつか必要になるかもしれない」
「人からもらった物だから手放しにくい」
と感じていることがあります。
どちらが正しい、間違っているという話ではありません。
親御様には親御様のこれまでの暮らしがあり、子ども世代には親を心配する気持ちがあります。
この違いを理解しないまま進めると、親子で揉めやすくなってしまいます。
3. 思い出の品が多く、判断に時間がかかる
実家には、思い出の品も多くあります。
写真、アルバム、手紙、子どもの頃の作品、記念品、着物、昔使っていた家具や食器。
これらは、単なる物ではありません。
親御様にとっては、家族の歴史や思い出が詰まった大切な物です。
そのため、子ども世代が「もう使っていないから整理しよう」と思っても、親御様にとってはすぐに判断できないことがあります。
思い出の品に最初から手をつけると、話が止まってしまったり、気持ちが揺れて片付けが進まなくなったりすることもあります。
実家の片付けでは、思い出の品は急がず、後半に時間を取って向き合う方が進めやすくなります。
実家の片付けはどこから始める?おすすめの順番
実家の片付けは、いきなり家全体を片付けようとしないことが大切です。
最初から大きな場所に手をつけると、物の量が多すぎて疲れてしまったり、途中で元に戻せなくなったりすることがあります。
おすすめは、生活に関わる場所から、小さく始めることです。
片付けの順番は、こちらがおすすめ。

1. 玄関
最初におすすめなのは玄関です。
玄関は、家の出入りをする大切な場所です。
靴、傘、段ボール、荷物などが置かれていると、つまずきやすくなったり、出入りがしにくくなったりします。
まずは、明らかに履いていない靴や壊れた傘、長く置きっぱなしになっている物を確認します。
玄関が少し整うだけでも、家に入ったときの印象が変わり、親御様も「少し片付くと気持ちいい」と感じやすくなります。
2. 水回り
次におすすめなのが、洗面所やお風呂まわり、トイレなどの水回りです。
水回りは毎日使う場所なので、整えると暮らしやすさを実感しやすい場所です。
洗剤、シャンプー、化粧品、タオル、歯ブラシ、薬など、同じ種類の物がいくつも出てくることがあります。
まずは、今使っている物と、長く使っていない物を分けるところから始めましょう。
私も実家の片付けをしたときに、ホテルや旅館から持ち帰った歯ブラシやボディタオルなどのアメニティが大量に出てきて、びっくりしたことがありました。
このときに、
「こんなに要らないから捨てよう」
と言ってしまうと、親御様が心を閉ざしてしまい、片付けが前に進みにくくなることがあります。
そのため、
「お掃除に使ってもいい?」
「今ある分から先に使っていこうか」
「使いやすい場所にまとめておこうか」
というように、ただ捨てるのではなく、使い道を提案しながら整理することが大切です。
水回りが使いやすくなってきれいになると、気持ちも前向きになりやすくなります。
実際に、片付けの途中では「これは捨てない」と言っていた空のシャンプーボトルも、洗面所がきれいになった途端に、
「やっぱり、これはもう要らないね」
と、親の方から手放してくれたことがありました。
無理に捨てさせようとしなくても、空間が整うことで、自然と「もう手放してもいいかな」と思えることがあります。
水回りは、実家の片付けの中でも変化を実感しやすい場所です。
最初に取り組む場所として、とてもおすすめです。
3. キッチン
キッチンも、実家の片付けで優先したい場所です。
食器、調理器具、食品、保存容器、調味料など、物の種類が多く、収納の中がいっぱいになりやすい場所です。
最初から全部出すのが大変な場合は、引き出し1つ、棚1段、食品ストックの一部など、小さな範囲から始めましょう。
期限が切れている食品や、同じ用途の物がいくつもある場合は、親御様と一緒に確認します。
キッチンの片付けで大切なのは、同じ種類の物をどのくらい持っているのかを、目に見える形にすることです。
たとえば、私の実家では、ジャムなどが入っていた空き瓶がいくつも出てきたことがありました。

シンク下や食器棚など、別々の場所から少しずつ出てくるのですが、本人の感覚では「2〜3個くらいしか持っていない」と思っていたようです。
ところが、実際に集めてみると10個ほどありました。
このように、本人は「そんなに持っていない」と思っていても、家のあちこちに分かれて置かれていることで、実際の数が分かりにくくなっていることがあります。
だからこそ、同じ種類の物を一か所に集めて、
「今、これが全部でこれだけあるみたい」
「この中で使いやすい物はどれかな?」
「いくつ残しておくと安心かな?」
と一緒に確認することが大切です。
数が見えるようになると、親御様自身も「こんなにあったんだね」と気づきやすくなります。
キッチンは毎日使う場所なので、よく使う物が取り出しやすくなるだけでも、片付けの効果を感じやすい場所です。
無理に減らすことを目的にするのではなく、まずは同じ種類の物を集めて、今ある量を一緒に確認することから始めてみましょう。
4. 居間・リビング
居間やリビングは、家族が過ごす場所です。
新聞、郵便物、薬、衣類、日用品、本、趣味の物などが集まりやすく、気づくと物が増えていることがあります。
リビングは広い分、一気に片付けようとすると大変です。
まずはテーブルの上、テレビ台のまわり、よく座る場所の近くなど、親御様が普段使っている範囲から整えていきましょう。
よく使う物を近くにまとめ、あまり使わない物は別の場所に移すだけでも、過ごしやすくなります。
5. 思い出の品
写真、アルバム、手紙、記念品などの思い出の品は、最後の方に時間を取って向き合うのがおすすめです。
思い出の品は、判断に時間がかかります。
親御様の話を聞きながら進めることも多く、片付けというより、家族の歴史を振り返る時間になることもあります。
無理に短時間で判断しようとせず、
「これは大切な物として残す」
「これは写真に撮って残す」
「これは別の家族に確認する」
というように、ゆっくり整理していきましょう。
親と揉めずに実家の片付けを進めるコツ
勝手に捨てない
実家の片付けで一番気をつけたいのは、親御様の物を勝手に捨てないことです。
子ども世代から見ると不要に見える物でも、親御様にとっては大切な物かもしれません。
勝手に判断してしまうと、親御様は「自分の暮らしを否定された」と感じてしまうことがあります。
一度信頼関係が崩れると、その後の片付けが進みにくくなります。
「私がいなくなったら全部捨てて!」と言われた・・・という方もいらっしゃしました。
実家の片付けでは、親御様の家を一緒に整えるという気持ちが大切です。
「どんなときに使ってる?」とやさしく聞く
親御様に物の確認をするときは、言葉の選び方も大切です。
いきなり、
「これ、いらないよね?」
「捨てていいよね?」
と聞くと、責められているように感じてしまうことがあります。
おすすめは、
「これは今も使ってる?」
「どんなときに使う?」
「どこに置いたら使いやすい?」
という聞き方です。
手放すかどうかを急がせるのではなく、まずは親御様がその物をどう思っているのかを聞くこと。
それだけでも、会話がやわらかくなります。
一度に全部やらない
実家の片付けは、一度に全部終わらせようとしないことも大切です。
長年暮らしてきた家には、たくさんの物と思い出があります。
子ども世代は「せっかく来たから今日中に進めたい」と思うかもしれません。
でも、親御様にとっては、物を一つひとつ確認するだけでも疲れる作業です。
最初は、1か所だけ、1時間だけ、引き出し1つだけでも十分です。
小さく進めることで、親御様も片付けへの抵抗感が少なくなります。
一人で難しいときはプロという選択肢もあります
実家の片付けは、家族だけで進めようとすると、どうしても感情的になりやすいものです。
親を心配しているからこそ、つい強く言ってしまう。
親御様は、自分の暮らしを否定されたように感じてしまう。
そのようなときは、第三者であるプロに相談するのも一つの選択肢です。
整理収納サービスは、遺品整理業者や不用品回収業者とは役割が少し違います。
遺品整理業者や不用品回収業者は、主に物の搬出や回収を行うことが多いです。
一方、整理収納サービスでは、親御様と一緒に物を確認し、これからの暮らしに必要な物を選び、使いやすい収納を作ることを大切にします。
「何を減らすか」だけではなく、
「親御様が安心して暮らせるか」
「必要な物が取り出しやすいか」
「家族が見ても分かりやすい収納になっているか」
を考えながら進めていきます。
親が元気なうちに、これからの暮らしを整える。
そのための実家の片付けであれば、整理収納のプロに相談することが向いています。
おへやアレンジメントでは、親御様のお気持ちとお子様のお気持ち、どちらにも寄り添いながら、ご家族にとって無理のない形で実家のお片付けをサポートしています。
「どこから始めればいいかわからない」
「親と揉めてしまって進まない」
「遠方に住んでいて何度も通えない」
このようなお悩みがある方は、一人で抱え込まずにご相談ください。
まとめ
実家の片付けは、物を減らすことだけが目的ではありません。
親御様が安全に暮らせるようにすること。
親子で気持ちを確認しながら、これからの暮らしを整えること。
必要なときに家族や人を呼べる状態にしておくこと。
そのための大切な準備です。
どこから始めればいいかわからないときは、玄関、水回り、キッチン、居間、思い出の品の順に、小さく始めてみてください。
そして、親子だけで難しいと感じたときは、プロに相談することも選択肢の一つです。
実家の片付けは、一人で抱え込まなくても大丈夫です。
親世代の物の多さ、片付けるたびに起きる親とのすれ違い——
実家の片付けは、自分の家の何倍もエネルギーがいります。
整理収納のプロが入ると、「何を残すか」の判断から
ご家族の気持ちの整理まで、一緒に進められます。
まずはお気軽にご相談ください。


