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今回のコラムでは、お客様の「実家のお片付け」のサポートを行い、その後にいただいた感想をご紹介します。

年老いた親が具合悪くなる前に、片付けをしておいたほうがよいとしみじみ実感したことを、同じように実家の片付けに困られている方に伝えたく書かせていただいております。

というメッセージと共に、ご感想とお片付け中のお写真の掲載許可をいただきました。

ご両親が元気なうちに、お部屋の中を片付けてることで何が良かったのか、実家のお片付けをされた方のリアルな声が聞けることは中々無いと思います。
ご実家のお片付けでお困りの方は、是非こちらのコラムを最後までご覧ください。

お片付け前のご実家の様子

ご依頼主様は40代の女性で、以前おへやアレンジメントのお片付けをご利用された方です。
その繋がりで、ご依頼主様のご両親(80代父母)の住む170平米(物置含む)の一軒家を今回お片付けすることになりました。

お母さまが物を捨てられない性格でした。
比較的きれいな部屋であっても、造り付け収納の中を開けてみると、あらゆるところにぎっちり物が詰まり、箱詰めもされていました。

こちらのお写真がお片付け前の物入れの様子です。

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ご依頼主様
私(ご依頼主様)は独身時代、有給をとって実家片付けしたこともありました。
今まで何度片付けをしたことか…
片付けても、住人は父母なのでリバウンドを繰り返し、数ヶ月で元通り。
母は「今度こそ片付けるから片付けるから!」と言っても、実行することはありませんでした。

このような状況で、おへやアレンジメントへご依頼をいただき、ご両親宅のお片付けをスタートすることになりました。

片付けを第三者に依頼することになったきっかけや、お片付け中に起きた出来事など、頂いたメッセージのまま、お伝えします。

ご依頼主様がおへやアレンジメントにお片付けを依頼したきっかけは?

先生(おへやアレンジメント)との最後の実家片付けを決意したのは、やはり父母の年齢と少々痴呆も怪しいと思ったからでした。

母は抵抗し「二人が死んでから全部捨てて!」とテレビの片付け番組で見る姿そのものでした。
私は「どちらかが亡くなり、悲しみの中片付けはできない。二人元気なうちにきれいな家で過ごさせたい!」と説得し、成島先生に片付けをお願いしました。

母は愛情深くがんばり屋なのに、片付けができないために弟夫婦や親戚などから、母をバカにされたくないというのも私の心にありました。

お片付けの様子について

優しく可愛い先生に父母は心を開き、先生は棚の中の頂き物をすべて広げ、要る要らないと母に寄り添ってくれました。
毎回、大きなゴミ袋20ぐらいは出ました。

実際のごみの写真。毎回これだけの量が出ました。

が…ここで失敗。
ゴミ回収出しを母に任せたところ、捨てるはずの物がかなりの量またどこかに戻されてしまっていたのです。
そのことに私の持参した地域名のついたゴミ袋がヨレヨレで空になっているのを見て気付きました。
何十年分もつかいかけの化粧品がぎっちり棚に入っていて、何十年も前のフェイスパウダー、油が変質したリップなど…どう考えても捨てるべき物の数々…。

「やられた…」
朝から夕方まで5、6時間、本気で作業してもまだまだ先の見えない最中で、怒りの気持ちでいっぱいになりました。

それからは近くに住む弟夫婦に、ゴミをすぐ撤去してもらうようにしました。
そこでも母が仁王立ちして立ち会い「それは捨てないでくれ」と撤去を妨害したりしたそうで、何袋かは奪い取られてしまい、弟嫁から謝りの電話が来たりしました。

例えば
古い使わない毛糸…山ほどありました。
ドライマンゴー…賞味期限切れ20袋はあったでしょう。

また、お薬も期限切れのものがあり廃棄しました。

これだけ沢山の『期限切れ薬』が出ました

先生いわく、人によって手放せる物、手放せない物が違うそうです。
母は食器類は捨てられても、服やタオルは絶対捨てたくありません。

先生は母の気持ちを大事にしてくれて、10畳に広げ山となった恐ろしい量の服、何百枚のタオルはすべて収納してくれました。
母に優しく寄り添って、母の話もにこやかに聞いてくださいました。
(先生は心から母の話をすごい!そうなんですね!と思って聞いて下さったそうです。先生は娘の私より絶対に優しいです。)

父母は優しく働き者の先生が来てくれるのを楽しみになりました。
可愛いのに仕事が早く力持ち、ジャングルのような納戸に果敢に突入する先生の姿は今でも瞼に焼き付いています。

片付けを開始して1ヶ月後の出来事

そんな中、片付けを開始して1カ月。
父の具合が悪くなり、ある癌で余命半年ほどと宣告されてしまいました。

父の部屋の片付けは計画ではもう少し先でしたが、あわてて着手。

当時のお部屋の様子はこのような状況でした。

お片付け前の実際の写真です

物があると何十年ものこびりついたホコリがいっぱいで、絶対からだに悪かったです…
広い部屋なはずが汚くそんな中で父がみずぼらしく休んでいるなんて…悔しくて涙が出ました。
そんな症状なので父に寄り添い身体をさすってでもしてあげたいのに、家に物がいっぱいで片付けをしなければいけない状況に腹がたちました。

父の部屋はすごいホコリでした…部屋の四隅にはなにか積み上げられていて…母が借り置きしたもので捨ててよいものもたくさんでした。
母は片付けできないし、掃除機もかけていない状態でした…
父の寝室は畳の部屋だったので、片付け終えた後、たたみとふすまを新しくして、エアコンも業者にきれいにしてもらいました。

その結果、お部屋はこのようになりました。

片付けて、襖と畳を新しくしたことでお部屋が生まれ変わりました

片付いたお部屋での変化

部屋がきれいになると部屋の空気が変わりました。
今までホコリでどんよりとくぐもっていたのに、片付いたらスーっときれいな空気が部屋を通るのを感じました。

部屋を整えたせいか、粘膜を悪くしていた父の具合はなんとか落ち着き、弟からも部屋をきれいにしてくれたおかげだと言ってもらいました。

ご両親が元気なうちに片付けをしておいた方が良いと感じたこと

私が今回、年老いた親が具合悪くなる前に、片付けをしておいたほうがよいとしみじみ実感したことを、同じように実家の片付けに困られている方に伝えたく書かせていただいております。

その後、介護認定が進むと、ケアマネージャー・訪問医・訪問看護士・ヘルパーさんなどなど、あっという間に家に来て、父の寝室にも入ってきました。

どんな状況でどうしたらよいか考えてくれるために、ふだん使う風呂やトイレも見てくれます、ということは脱衣場や廊下もほぼ家の中が見られてしまいます。

先生と家すべて片付けたので、人が入っても、「そこは見ないで…恥ずかしい」ということはありませんでした。

医療ベッド・酸素吸入器など瞬時に入れ込むことになっても、部屋を片付けず速やかに設置してもらえました。

太字で書きたいくらいですが「具合悪くなると家に人が入る」。今、老人医療は在宅で診る方向になっています。

そんな事態になっては毎日父のことで、片付けどころではなかったです。
弟に、片付けてくれて本当に助かったと感謝されました。

父は余命宣告からちょうど1年、きれいになった大好きな自宅で永眠しました。
葬儀の後も四十九日までの壇など置いたり、人も次々と来ました。
片付けしていなかったら…うすら汚いままだったと思います。

私達家族は悲しくて慌ただしく…いっぱいいっぱいでした。
片付けどころではありませんでした。

まだ父が穏やかな時ですら、「父と思い出作りしたいのに、父を放っておいて、なんで片付けしなきゃいけないんだ…」と悔しかったです。

父の具合が悪くなっては、家族も心が不安定になって、片付けなんてできない状況でした。

そして今…四十九日過ぎてもなお、悲しみの中にいて、自分自身も辛く、母のフォローもあり、今は父のものをひとつも捨てられません。

母の住み方が変わることはないので、生活したところは見事に崩れていっております。
でも先生と家すべて片付けでかなり物をスリム化できたことで、母の触るところくらいかわいいもので、なんとか後からきれいにできるようになりました。

片付けを振り返って

私はギリギリのタイミングでしたが、実家を片付けられました。
途中、重苦しく辛い気持ちもたくさんありましたが、先生にLINEで気持ちを吐露し、先生は優しい気持ちで私を支えてくださいました。

LINEでのやりとりの一部。

素人の私だけでは絶対に実家片付けは成し得ませんでした。
今、実家片付けを一人で悩んでいる方がいらしたら、先生の優しさとプロの迅速さにSOSしてみられることをおすすめします。

成島先生、父母のために親身になってお優しく対応して下さり、実家をきれいにしていただいて、どうもありがとうございました。

最後に

K様、この度はご実家のお片付けをご依頼いただきありがとうございました。
今回、頂いた文章を拝読し改めてK様のご実家のお片付けに携われて良かったと感じています。
ご実家のお片付けでお悩みのはたくさんいらっしゃると思いますので、今回のK様からのメッセージがそのような方のご参考や支えになると大変うれしく思います。