「片付けなきゃ」と思っているのに、なぜかうまくいかない。
収納グッズを買ってみたけれど、結局使いこなせていなかったり、
とりあえずしまったはずなのに、前より取り出しにくくなってしまったり…。

実はこれ、片付けが苦手な人によくある“失敗パターンです。
そして多くの場合、原因は性格ややる気ではなく、
ちょっとした考え方や順番の違いだったりします。

このコラムでは、収納・片付けがうまくいかない人がやりがちなミスと、
今日から取り入れられる簡単な改善のヒントをご紹介します。

収納グッズを買っただけで満足してしまう

ありがちな失敗パターン

一番多いのが、収納グッズを買ったことで「片付けた気」になってしまうこと
SNSやお店で見て「これ便利そう!」と収納グッズを購入したものの、
いざ使おうとすると――

  • 何を入れるか決まっていない
  • サイズが合っていない
  • 個数が足りない、または多すぎる
  • 結局、空のまま or とりあえず詰め込んで放置

「収納グッズはあるのに、部屋は片付かない…」という状態に陥ってしまいます。

改善のヒント

「これを買えば片付きそう」と思って購入した物は、
残念ながら買っただけでは片付きません

大切なのは、
①何を入れるのか
②どのくらいの量か
③どこで使うのか

を先に決めること。

この3つを明確にしてからサイズを確認して選ぶだけで、
収納グッズ選びの失敗はぐっと減ります。

とりあえず詰め込んだら、逆に取り出しにくくなった

ありがちな失敗パターン

「そこに隙間があったから」。
片付けが苦手な人ほど、“隙間を埋めること”に意識が向きがちです。

その結果、

  • 下の物が取り出せない
  • どこに何があるのか分からなくなる
  • 出し入れに手間がかかる

といった、負のループに陥ってしまいます。

改善のヒント

片付けがうまくいっている人ほど、
隙間を「埋める場所」ではなく、「余白」として残しています

うまく詰め込むことが、収納の正解ではありません。
収納の本当の目的は、

  • 使った後に同じ場所へ戻せること
  • 物が増えたときにも対応できるゆとりがあること

「隙間をどう使うか」ではなく、
「なぜ詰め込まないと収まらないのか」
その状態自体を見直してみることが大切です。

収納場所は決めたのに戻す習慣が続かない

ありがちな失敗パターン

収納場所は決めたはずなのに、

  • 戻すのが面倒
  • フタや扉を開ける動作が億劫
  • 中がぎゅうぎゅうで戻せない

その結果、「ちょい置き」「一時置き」が増え、
片付けたはずなのにすぐ散らかってしまいます。

改善のヒント

戻す習慣が続かない方は、実はまだ物の量が多いケースがほとんどです。

私自身の経験でも、
持ち物が多いほど“リセット”にエネルギーが必要になります。

一時的に部屋がきれいになると、
出しっぱなしの物が「異物」に見えて戻そうと思えます。
しかし、戻す物が多すぎると、数日後には
出しっぱなしの状態が景色になり、気にならなくなってしまいます。

ぎゅうぎゅうのクローゼットに服を戻すのは大変ですが、
余白のあるクローゼットなら、
服を寄せる必要もなく、さっと戻せますよね。

これはお部屋全体にも同じことが言えます。
「戻す仕組み」を作る前に、まず物の量を見直すことが、
習慣化への近道です。

まとめ|片付けが苦手なのは「やり方」を知らないだけ

「片付けができない」と感じている方の多くは、
ほんの少し、順番や考え方がズレているだけ

例えるなら、
「ダイエットしよう!」と思って
ワンサイズ小さい服を先に買うようなものかもしれません。

モチベーションは上がりますが、
実際に着るためには、食事や運動など
土台となる行動が必要ですよね。

片付けも同じ。
収納グッズやテクニックの前に、
今の状態を整えることが、遠回りのようで一番の近道です。